パスカルの宗教論( 『デバイン・プリンシプルへの招待』から)
永田正治 masaharu nagata
パスカルは数学者らしく、神や永遠の世界を信じることと信じないことを、「無限大」というスケールを想定し、数式を解くように説明しました。『パンセ』の一部を説明しますと、人が神や永遠に求める期待値は無限大です。そのため、人が神や永遠の世界を信じ、幸福を得るプラス価値も無限大であり、反対に、神や永遠の世界を信じないことによって、苦しみをこうむるマイナス価値も無限大だと考えました。
従って、神や永遠を追求する精神的生活をおくることは、無限大のプラス価値を得る至福への道であり、反対に、現世的欲望を追求し享楽的生活をおくることは、無限大のマイナス価値におちいる不幸への道であると理解し、信仰を肯定しました。人にとって、神や永遠の世界を信じられるか否かは、「無限大」という絶対的価値差があるといっているのです。
この無限大は、宗教者の「信念」を知るうえで欠かせないものです。たとえば、宗教者に信仰をすてたら一兆円あげるといっても拒否します。それどころか信仰を守るために命もすてるのです。パスカルは、「有限は無限の前では消えうせ、純粋な無となる」ともいっています。宗教者にとっては「無限大」の価値をもつ信仰と、有限な価値のものと比較しても、その価値は無効化するしかないのです。つねに神や永遠という、無限大の価値を意識して生活するのが宗教者といえます。
池上彰氏は、宗教の意義を「よく死ぬための予習」といいました。「日々、死に向って歩き続ける私たち。いくら嫌でも、目的地は全員同じ。死、なのです。それならば、死を潔く迎えたい。どうすれば、そんな心境になれるのか。凡人は、なかなかそんな境地には立てない。そこで登場するのが、宗教です。私たちは、宗教の手を借りて、死を考え、死の準備をします。つまり宗教は〈よく死ぬ〉ための予習なのです」。 (『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』)
宗教は、死後に神のもとに帰りパラダイスに住む、あるいは極楽往生する、輪廻転生するなど生命の永続を説きます。苦しみである死を、死後の世界が現世よりもっとすばらしいもの、あるいは生まれ変りの旅立ちと意義づけ、死を乗り越える道を教えてくれます。死を克服しているか否かが、宗教者と無宗教者の根本的なちがいなのです。
■デバイン・プリンシプルへの招待(― 宗教と人間の幸福 ―)
《21世紀の統一原理 1》
永田正治 63ページ 21cm×15cm
原理は簡単ではありません。いわば「大学レベル」です。この本は、宗教について小学校卒業レベルしか知らない普通の日本人が、宗教について、中学、高校レベルに達し、大学レベルの原理を学ぶことができるレベルに達してもらうものです。また、日本の無宗教的、多神教的な宗教風土のなかで、無理なく原理を紹介し、人々を伝道するためのものです。前篇では、まず、宗教のすばらしさを知ってもらい、つづく後篇で、原理の入門的内容を紹介し、統一原理が興味深い、面白いものだということを理解してもらいます。世界摂理的意味におきましては、まさに、現在、文亨進二代王様が、アメリカにおいて大々的なクリスチャン伝道を目指す時代圏において、その運勢を引き継ぎ、日本におけるサンクチュアリ大伝道時代を拓くことを目指し出版したものです。
●●●この本の目的
- 原理を知らない人に、易しく、自然に、原理を紹介する。
- 宗教、原理はおもしろい、ということを知ってもらう。
- まず、前篇の「宗教と人間の幸福」で、人間がそもそも宗教的存在で、宗教の必要性と、素晴らしさを知ってもらう。
④ それを踏まえて、後篇「デバイン・プリンシプルへの招待」で、原理のポイントを分かりやすく紹介する。
⑤ 原理を聞いた後に本書を読んで、原理をさらに確信してもらう。
⑥ 若者が関心をもつ内容で、若者に原理への理解を深めてもらう。
⑦ 現代人の宗教ともいえる「スピリチュアリティー」に対する理解を深めてもらう。
⑧ 前篇は、日本の無宗教的、多神教的な宗教事情をふまえた内容。
⑨ 後篇は、聖書に基づく内容で、日本人に、統一原理とともに、「一神教の世界」を知ってもらう。
⑩ 食口が宗教に対する理解を深め、伝道力を高めてもらう。
Invitation to Divine Principle -Religion and human Well-Being-
Unification principle in the 21st century 1
●●●この本の目次
はじめに -宗教からデバイン・プリンシプルへ‐
《 前篇 宗教と人間の幸福 》
Ⅰ. 宗教は必要ですか?
なぜ、現代人は宗教を嫌うのか?
わたしたちを不幸にするもの
苦からのがれ幸福を得る道
Ⅱ. スピリチュアリティーのなかの宗教的真理
広義の宗教の流行
「千と千尋の神隠し」と霊的世界
「ハリーポッター」と神秘体験
Ⅲ. 神さまはいますか?
神と唯物論の戦い
インテリジェント・デザイン
論と神の証明
神と人類文明の発展
Ⅳ. 宗教のなにが素晴らしいのか?
神とともに永遠の世界で生きる
宗教ははっきり善悪を教える
信仰の輪のめぐみ
わたしたちの身近にある宗教
《 後篇 デバイン・プリンシプルへの招待 》
Ⅴ. 神と人のよろこび ‐創造原理‐
一神教の神さまとは?
統一的神観 ―東西宗教観の統合―
幸福の世界を知らない人類
Ⅵ.神と人のかなしみ ‐堕落論‐
人間は堕落したのか?
カインのアベル殺し -人類初の殺人事件―
ありえない世界が出現
Ⅶ. 神の導きと人の希望 ‐復帰摂理歴史‐
イサクとイシマエルの怨念
ヤコブとエソウの和解
おわりに -こころの自由を得る道へ!-
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●価格
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以上
【永田正治さんのプロフィール】
1954年東京生まれ。高麗大学歴史学科卒業。崇実大学統一政策大学院修士、啓明大学日本学博士課程修了。慶州ソラボル大学勤務(1997—2007)。慶州歴史文化都市造成計画TF委員歴任。著作に『北朝鮮関連日本書籍の分析』、『徳川綱吉の儒教政策』など。日本に帰国後は、信者の異宗教交流により宗教間交流の活性化をめざす「異宗教コミュニケーション」を提唱。「異宗教コミュニケーションのすすめ」、「宗教の復権と異宗教コミュニケーション」、「宗教多元主義と異宗教コミュニケーション-遠藤周作『深い河』を中心に」などがある。
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